難題に挑んだある男の記録である

WORKS

昨日よりつづく

プレハブ建屋の最大の問題は、構造体の「骨」は9cm角の角パイプか、C鋼であり、梁さえもまともに入っていないことだった。

これまでこうした建築物を扱ったことなかったので、リフォームなど稼業にしながら知らないでこの歳まで来てしまい。正直言って実は現場で大いに慌てた。

2階建てだったので2階の床部分、通常の在来工法だと「梁」に当たる部分から煙突を吊れば・・・・と考えて現場に行ったのだけど・・・。一階の天井と外観からみえる1、2階のつなぎ目は結構ズレている。吊天井だと思ったけれど・・・・もし二階の床部分に梁があるなら相当天井を切り欠かないと梁に到達しないのだ・・。

ご主人が言うには「梁は無いんじゃないかなあ」という。

「え!」と驚くと・・。

「建て方の時見ていた記憶だと、1階2階とも、通して壁パネルを上部から差し込んでいた、と思う」という。

そうなんだ・・・・知らなんだ・・・・。

で、梁にタッピングをして煙突部材を固定する、という私の目論見は・・・・・・出来なくなった。

 

さて・・・・どうする。どうするコウダ。

 

「♪風の中のすばる・・・・・♪」

プロジェクトXの 主人公になって、番組の舞台に立っていた。

 

「露出している部分の柱をあちらこちらチェックし、採寸し、男はある決断をした」

と田口トモロヲのナレーションが聞こえた。

つづく

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