私が子供の時分に、自宅に今回の釜戸によく似た、黒いモザイクタイル貼りの釜戸があった。
一口焚きだった。日常の煮炊きはプロパンガスのガス台で行っていたけど、年に一回位年末の餅米を蒸かすのに使っていたと記憶している。
やっぱり何臼分も蒸かすので、ガスでは火力弱く、また蒸し器の座りも悪いので、餅つきは出番が回ってきたのだ。
その後の餅つきでは、金属でできた持ち運びの軽い円筒形の釜戸で羽釜を蒸かしていたから、こうした「重厚な」釜戸を見るのは50数年ぶりだろうか??
細部を観察してみよう
まずお釜から↓
大きさの割に軽いと思ったらアルミ製だった。重さもそうだけど、かつての鉄製は錆の問題もあり、これは当然の推移かもしれない。
この釜戸はこのシリーズ中もっとも大きいもので、3.3升と5.9升という名目の釜、これは釜としての最大容積であって、実際はもう少し減じたコメを炊くことになる。
燃焼部を上から見た↓
珪藻土の削りだし 一枚ものに見える。表示ラベルには「耐火煉瓦」と書いてあるのだが・・・・表面的にはレンガは見えず、内部構造は不明。外底部分にはフレームであろう鉄アングルは露出している。下部の穴が煙突に向かう排煙孔、左手は隣の燃焼室につながるトンネル。(意図が不明だが、熱ムラを低減する工夫かもしれない。
↓二つのかまどの一方だけ使う時に使う煙道ストッパーのステンレス板。もちろん両方使う場合は抜いて使う。
煙突接続部は100mmの煙突がオス形状で差し込まれるが、サイズが小さすぎることと呑み込みが20mm位しかないので、実際今日の微風であっけなく煙突が飛んで行ってしまった。ここはどうにか改造しなければならない。
↓薪の燃焼室とはこのロストルで区切られる。鋳物の部品を置くだけで、灰の清掃などしやすい仕組みだが・・・。
経験上ここがもっとも高温に晒されるわけで・・・・毎日使ったら2,3年しかもたないんじゃないだろうか?
↓先に珪藻土の無垢材の切り出し加工と書いたけど。表面は左官で塗ったような跡が?????
どうも削り出しぽくない。構造は不明???
焚口も重厚な鋳物製。こちらはロストルほど高温にならないので、そうは劣化しないと思われる。
空気口部分にある「特許」が何を示すのか今度聞いてみようと思う。
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コメント
珍しいものを見せて頂きました。こういうのって売っているんだというのが驚き。
で、店頭展示用で入荷したとは思えず、どこかから注文があったのですかね?
ちなみに、大阪では「へっつい」、京都では「おくどさん」て言うんです。
上方落語の演目に「へっつい幽霊」というのがあります。
能登の震災復興の一助になったかもしれません。現物はしばらくは店頭にあります。興味ある方は見学に来てくださいね。
こ、これは私も大変興味がありますね~。
うちの土間に置きたい代物です。
見に行こうかな~、でもちょっと遠いなあ~(笑)
見に来なくても、大体イメージできるでしょう。一口炊きで一番小さいものは50kg。ずらして移動は可能ですね。見積いたしますよ。\(^o^)/