前回の記事。一言で言えば、「壁から抜けなかったから屋根から抜いた」ということなんですが、実は事はそれほど単純じゃないんです。
分かりやすく極論すれば、薪ストーブは鉛直方向に長い煙突が必要
ペレットストーブは長すぎると排気抵抗が大きくなってネガが増してくる
煙突=排気管に関しては構造的に相反するんですね。
今回の現場は、平屋建築ですが、チムニーという屋根囲いを入れると排気管の長さは4.5mを越えてしまいます。一般的なペレットストーブメーカーの推奨する排気管の長さは4m以内なので、これはちょっと怪しいというかネガ対策が必要です。
ただ一概に4m以内といっても、水平方向と垂直方向では、その内容が違います。
皆さんご存じのように、排気は、温かく軽いので、真っすぐ上に進みたいものなので、横と縦では同じ長さの尺度は当てはまりません。じゃあ心配ないじゃん、と思われるかもしれませんが、もう一つ重要なファクターというか忘れてはいけない薪とペレットストーブの違いがあります。
排気温度が相当違うということなんです。
腕の太さ位の薪が数本同時に燃えれば、それは凄い暖房能力です。大きくても10cm角位の燃焼ポットに一握り位のペレットを燃焼させるペレットストーブは、最大瞬間風速的には暖房能力は薪ストーブに叶いません。
しかし燃焼効率的には、ペレットが90%平均なのに、薪ストーブは70%と30%は排煙で熱を棄てているのです。その排気熱が高温のことと連続性によって煙突のドラフト=効率よい燃焼が維持されます。一方電動化によって常に100%近い完全燃焼状態を維持できるペレットは無駄が少ない木質暖房です。
燃やすだけでなく、排気までの行程で、熱を限りなく暖房に使うように設計されているので。炎が小さくても暖かさは薪に負けてないのですね。
結果小さい炎でも、大きな暖房効率を得ることができます。ただ当然のこととして、燃焼熱を暖房に効率よく使ってしまうので、排気温度が薪に比べて低いんです。
ここまでの話で分かる方は分かったかも・・・・
つづく
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