一昨日書きましたが、このメーカーの最大の売りは鋳物を背負った重量感あふれるデザイン。
でも今回新製品の300型は、真面目に基本性能や構造を練り上げてきたことが分かります。
まず一般の方には目に触れないかもしれない内部構造。
素直な設計と言いますか、アプローチも部品の交換の容易さも大分改善されている印象です。万が一の故障やメンテンナンスの際も、こうした基本設計のシンプルさが助かるんです。もちろん無理のない設計自体が故障の予防にもつながります。
燃焼室は分厚いバーミキュライトに囲まれています。燃焼効率のアップには高温燃焼が不可欠であることは、薪ストーブも同様です。
薪ストーブ屋は、薪の大きさに比べて、ペレット燃焼ポットの大きさ(炎の大きさ)見ればどっちが暖かいかわかるでしょ、という無知なストーブ屋さんが多いみたい。でもコンパクトな燃焼室で高温を維持し、木の持つエネルギーを最大限の発揮するのが現代のペレットストーブ。熱効率90%以上という数値は薪ストーブには達成できない。通常の薪ストーブは煙突から熱気を3割捨てている。
ペレットストーブは電動なので、環境に優しくない、という短絡的な人がいますが・・・カロリーの3割以上を大気中に捨てている暖房とどっちが環境に優しいのでしょうか??ね。
燃焼室上部にパイプが見えますね。ここに部屋の空気を通して熱交換して温風に代えて吹き出すんです。
このように熱をドンドン奪って室温に代える仕組みがペレットストーブ=高効率の技。
もうひとつ現代のストーブには重要なファクターが気密性。ストーブ燃焼にドア等から余分な空気が入ったり出たりすることは基本ご法度だけど。現代の住宅は気密性が高すぎて、レンジフードやドアの開閉で室内に排気が引っ張られストーブ燃焼にネガが出る。
国産では初めてだと思うけど、気密性を上げるばねダンパーがドアに組み込まれていた。
これは滅多にないことだけど、燃焼室内のバックファイヤーなどの爆発的燃焼にも、爆風を逃がし、ガラスの破損を防ぐ意味を持つ。
また気が付き辛いことだけど。
燃焼ポットが「鋳物」製に変更。言われなければ殆どのユーザーは気が付かないし、その意味も分かってもらえないかもしれない。
国内メーカーが採用する鉄板製は製造原価が安いが、火に対する耐性が弱く持ちが悪い。加えてペレットが落ちる時出るカランという音が響きやすい。鋳物の方が音が静かで長持ちするのだ。
コストがかかっても音が低い原料を採用!。
こうした派手さがないが、地道な改造はストーブ屋としては大変評価したい。
またグリドルも本当に薪ストーブ並みに使える構造としたところがポイント高し。
で定価が60万円(税別)になったことで、数年前の相場すると大分高くなったので最初は少々引いたけど・・・納得の改造でありお勧めのストーブになりました。
(ただ昨日書いたパネルの操作性が良くなれば諸手をあげて・・・・なんだけどね)
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