砂利販売の終了①

LIFE

当社は昭和41年登記なのでもうすぐ創立60年を迎える。

ひとえに地域の皆様のご愛顧のお陰であり、改めて感謝申し上げる。

 

当社の祖業は「砂利採取業」である。

どんな業態なのかといえば、河川にある原石=砂利砂の元になる土砂を、国から払い下げ(買い受けて)、それを分別(大小選別)のちに必要な骨材は(砂や玉砂利)は水洗浄して泥や草木部分を取り除くなど、選抜、破砕、清浄などの行程を経て、それぞれの製品を作る作業だ。

当時の行程だと、川原から上がった土砂(原石)は、細かい順に①「砂」②「ビリ(8mm以上15mm以下の細かい砂利)③砂利(15mm以上25mm以下の砂利)に分けられる。細かな原料は水洗いされてからそれぞれ仕分けされる。25mmより大きな砂利というか石は、砕かれて4cm以下、8cm以下、8cm以上 という3区分に仕分けされて、それぞれ④C40-0 ⑤C80-0 ⑥割栗 という名前で製品化される。砂利砂を作る際洗い流せる粘土質部分も沈殿させて⑦ヨナ という製品にもなる。目が細かくて粘りがある粘土質ぽい土なので、造園屋さんが好んで使ってくれた。

とお題目上河原の土砂は、まんべんなく利用されてはいるのだけど・・・。川の上流部である当市では、砂少なくて、大きな玉石が多かったので、需給のバランスは良くはなかった。砂は慢性的に欠乏気味で、割栗は大量に在庫が余っている、という状況だった。

現代の骨材事情では、割栗(ぐり石)というのは、ほとんど淘汰されていて、一部河川堤防の蛇篭石くらいしか用途が無くなっている。50年位前は、下掘りの底に敷き詰めて、転圧して沈まない丈夫な基礎を作ったものだった。今ではその手間を嫌って、C40-0砕石とベタ打ちコンクリート基礎に取って代わっているので、割栗という製品はほとんど市場に出回っていない。それをさらに砕いてC40-0にしてしまう。逆に増えているのが、アスファルト合材に使う「単粒」と呼ぶ粒のそろった砕石。アスファルトの用途によって配合を変えるためにこうしたバリエーションが増えてきた。

と余計なことを書き連ねたが、当社の草創期を支えた砂利採取業は、プラントの真上に橋がかかることになって、移転を強要されたのだ。

しかし移転してプラントを新しくしても、その投資を回収できる見込みは全くなかったので廃業を決断したのである。40年近く前のことだ。

つづく

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