戦後復興そして高度成長期その成長スピードが鈍化してくると林業も先の展望が描きづらくなってきた。そんな時に外国からやってきたのが、「ペレットストーブ」。
薪よりも製造工程が複雑に見えるが、実は真逆で、燃料製造を工業化しやすく輸送能力ハンドリングも優れている。人の管理が最小限で使えるペレットストーブは、未来型木質ストーブとして普及するに違いない。と全国の林業者が期待を寄せたのが4,50年くらい前だった。農水省の補助金事業もあり、全国の森林組合などが、ペレット工場を林立させたのである。
しかし・・・・結果として農水省の施策は見事に外れたのだ。
つまり燃料は出来ても、それを使うユーザーが居なかったのだ。所謂川上だけあって、川下が居なかった 状態。
当時は黙っていても売れた材木の消費が鈍化し、森林生産物を如何に商品にするか??という時代。さしたる価値がなかったおが粉や木の皮が燃料として価値が生まれる!。と皆が飛びついた。
全国に100以上のペレット工場が新設されたのだ。
しかしペレット燃料は生産されても、それを買ってくれるユーザーが居なかった。ペレットストーブなど何処へ行っても売ってなかったのだよ。
当時のペレット工場はこうした理由で壊滅状態になったのだ。
時代は21世紀になり。脱炭素、というファクターも加わり、欧州では石油に代わる暖房器具のエース扱いになっているのだが・・・。欧州のペレット工場などほぼオートメ化されており、ロボットが燃料製造から袋詰めまでやっている。
日本では、何十年も前の農水省施策失敗ショックで、当該官庁動き悪すぎ。というか何もしていないに等しい。だから2周遅れ、と揶揄される日本の脱炭素政策は今では3周遅れ、と言われる。
最大の問題は、40年前は川上だけ作って、川下が無かったこと。しかし我々のようなペレットストーブ店も増え、ユーザーも確実に増えているのに、先の施策失敗ショックもあって、川上=製造工場が増えていないことなのだ。
現況は燃料「供給不足」状態になっていると思われます。
「2024年問題」ってトラック運送に関わることですが、ペレット業界も同じです。需要が年々増えているのに、供給が増えない。
加えて本来の2024年問題、つまり輸送コストの増大により、燃料価格が上がるかも・・・・。
せっかくペレットストーブを普及させているのに、冷や水の状況です。
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