昨日よりつづく
↓昨日の写真を続けますが。この町の地層は、表土に黒土があり、それが数十センチくらい、その下に「鹿沼土」と呼ばれる黄色い軽土層がわずかにあって、その下が昨日書いた「赤土」これは2-3mあります。
その下には似たような黄土色の土が出てきますけど、通常工事で土を取るのは3m位までなのでその下は分かりません。
鹿沼土はお隣の赤城山の火山灰だといわれています。赤土は古日光山地の火山灰と言われています。これが数メートル溜るのですから古代の噴火の規模が想像されます。
鹿沼土は、粒状で水はけが良いので園芸用の土としてとても使いやすいみたいです。保水機能がないわけでないけど、通気性が良いことも植物に優しく使われる理由です。
同じ火山灰組成の赤土ですが、保水性が高すぎて、ユンボのバケットで浚うと水が滴るくらい、だから何時もべたべた、土木屋が嫌うのはこうした性格です。レンタルしてきたミニユンボも返す際の清掃が大変なんです。
その赤土は更新したU字溝に入らないように養生した脇に破断した石のように見えるのはU字溝の縁として添えられていた大谷石の塀石の残骸です。
55年前の宅地造成工事の標準仕様でした。つまり道路の脇の排水溝はU型(これが一番安い)を敷設する。でも鉄筋すら入っていない部品なのですぐ壊れてしまう。
だからU型の脇に、当地では最も安く手に入った大谷石の塀石(150*300*900)というのを添えて伏せこむのです。
当時はマイホームブームでしたから、平たい造成地があって、水道が来ていれば、それだけでOKという牧歌的な時代でした。敷地の脇に排水溝があるだけでその以外のことはスルーしてしまう購入者が多かったのです。
ましてマイホームというより、別荘地ブームでいつかは別荘と踊らされ「買わされた」あるいは、投機的に買った 人も居たのでちょっと経つと問題表出となります。
つまり排水溝は見えたけど・・・その末端処理は行き止まりで川や漲水地に繋がってなかった!!とか。勾配がいい加減で流れなかったとか。
現代では考えられないような基準で宅地が造成売られていたんです。
その典型的な土地が今回の土地でした。
再生リサイクル工場でも、大谷石などという脆い石は受け入れてくれないので、有害産廃でもないし、現場に埋設処理させてもらうの図です。大谷石なんて本当にツマラナイ石と私が嫌うのはこうした役立たずな性質なこともあります。
更新したU型側溝は、大谷石を添えるのではなく左右をモルタルで固めて固定しています。
行程が前後しますが、割れたU字溝を新しいものに更新してます。けいじょうは一緒ですが流石に現代では簡単な鉄筋は入っています。
それでもそれほどの強度は無いので左右と下部には砕石を入れてモルタルで覆い、上部に鋼製のグレーチングを載せることで単純な上部からだけの荷重にします。
こうすることで、「弱い」U字溝ですが、横からのタイヤの力を防ぐことで乗用車が通過するくらいでは壊れなくなります。
一日養生して翌日に晴れて入庫となりました。↓
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